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第73回 2006/11/01
東京インターナショナルオーディオショウとそれ以降

本年度最大のイベントでありました、2006東京インターナショナルオーディオショウを、先月の20日からの3日間、無事終了することができました。当社にとりましては今回初めての参加であり、幾分の不安もあったままの開始ではありましたが、関係者の尽力と、何よりもご訪問いただきました皆様のお励ましのおかげで、無事完了させることができました。ここにあらためまして深く御礼申し上げます。

2007インターナショナル
会場でのデモ風景

ブーススペースの関係で、おいでいただきましたすべての皆様に当社製品を見聞きいただくわけにはいかず、とりわけオーディオ評論家の先生方の講演の際には、少なからざる方々にお引取り願うこととなり、申し訳なく存じております。残念ながら、来年度のショウにおきましても、より広いブースを確保できる保障がございませんが、製品展示の方法などを工夫し、一人でも多くの方に入室いただけるよう努力いたします。


このショウにおきまして、今回はスピーカー1モデル、アンプ2モデル、CDプレーヤー1モデルを新製品として発表いたしました。ショウ以降の経過につきまして簡単に説明させていただきます。

まず、9月に発売いたしました、ウィーンアコーステック社製の、モーツァルト生誕250周年記念限定販売モデルT−2G LTD.です。ご存知の方も多いかと存じますが、ピューアーオーディオのデモンストレーションは、10月には日本だけでなく、世界各地で開催されました。今回のショウでも皆様のご賞賛を頂きましたが、わが国以外でのユーザー様の反応も上々であったことから、同社では、10月末になりまして、販売数量を上積みすることに決定いたしました。従いまして、年末から来年度前半にかけましての販売数量につきましては何の問題もなく確保できる目処がつきましたので、ここにご報告いたします。

次に、CECとして初めて開発、発売を決定しました、TUBE53、真空管プリメインアンプです。お聴きいただきました製品は、会場でも説明させていただきましたようにロシア製の6L6管を使用いたしましたが、その後の検討の結果、中国製で、CECのオリジナリティを入れたものの方が、音質上も、また、意匠上も優れているとの結論に達しました。本年末には、店頭でより進化したTUBE53の音楽性の豊かさと真空管の美しさをご確認いただけるものと確信いたしております。

AMP53は、次に挙げますTL53Zと一連のデザインコンセプトのもとに開発された、プリメイン機能を備えたパワーアンプです。会場での製品説明書では、片チャンネル100W(8Ω)と致しましたが、部品精度を上げることにより120Wまで保障することが見通せるようになりました。TUBE53と同一時期、年末発売を予定いたしておりますので、よりパワフルなダイナミズムをお楽しみいただけるものと期待しております。

最後に、当社オリジナルの駆動方式でありますベルトドライブメカニズムを採用しましたCDプレーヤー、TL53Zです。会場でも説明いたしましたが、CDをクランプし、フライホイール効果を上げる、スタビライザーの品質を一層向上いたします。またこれと連動しまして、CDサーボコントロール機能をより繊細に調整してまいります。中国の組立工場は、2007年度は2月10日過ぎから日本で言う旧正月(春節)休みとなります。それ以前に生産を完了し、できれば 1月末までに、遅くても2月上旬には、発売を開始する目標で、設計、開発、品質スタッフは全力を挙げて取り組んでおります。ご期待に背かないCDプレーヤーを紹介してまいる所存です。

手前からTL53Z、AMP53、TUBE53、DA6300(参考出品)

さて、このショウの期間中にはあまり注目を集めることがありませんでしたが、当社では今後、オーディオケーブルの販売にも傾注したいと思っております。フランスで開発、ベルギーの工場で生産された、アクティノート社のケーブルの数々です。全モデル新製品で、到着が遅れたため、何とか仕様書に基づく、カタログ作成までには漕ぎ着けたのですが、皆様に音楽的な特性を説明できるほどには聞き込みの時間的な余裕がございませんでした。

実は、このアクティノート社の親会社には、CEC製品のフランスにおける輸入代理店をお願いしております。同社では、アクティノートケーブルですべてのCEC製品を鳴らしております。すでにほんの一部のディーラー様には以前からご紹介してまいりましたが、今後より広いディーラー様、及びメディア各社のご評価を頂きながら、年末から来年度にかけて、いま少し積極的に取り扱っていく予定であります。このホームページのアクティノート製品をご参照いただきながら、最寄のディーラー様にお問い合わせいただけますようお願い申し上げます。

東京オーディオショウのちょうど一週間後、音楽評論家、谷口静司先生の主宰する第229回目の「さっぽろAVシアター」で、東京で紹介いたしました同じ製品を、札幌の皆様にお聴きいただく機会に恵まれました。谷口先生と、お集まりいただきました札幌の皆様にこの場を借りまして厚く御礼申し上げます。

優れた2チャンネルでの音楽表現は、聴感を窓口に脳裏に映像を作り上げるものでもあります。そこに優れた音楽動画像が加わるとき、視覚と聴覚が一体化し、物理的に思考能力を奪うほどに引き込まれてしまうことが体験できました。視覚上の世界は、世界に名だたる超一流の国内メーカー各社が、放送電波方式の推移にどのように対応するか、また録画とその再生方式をめぐって、しのぎを削っているのが現状です。そのような経緯に直接には関わることのできない、私どものような小さな音響専門のメーカーにとりましては、動画像の品質向上に負けないだけの音質表現の向上と、従来にはなかったような提案をだすことが問われているものと理解しております。

札幌では市内の銀杏がすでに黄色くなっておりました。関東地方に比べて銀杏の葉が黄色くなっている状態がわずか1週間で落葉するとも聞き及んでおります。北海道ではもう晩秋ともいえるのでしょう。関東地方での秋も日々本格化してまいります。まもなく冬到来、そして本年もあと2ヶ月となりました。ご多忙とは存じますが、未だ芸術の秋です。音楽鑑賞に私どもCECが少しでもお役に立つことができれば幸いでございます。