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第85回 2007/11/01
2007東京インターナショナルへのご協力、有難うございました

昨10月初旬、5日から3日間、東京国際フォーラムで開催されました、2007東京インターナショナルオーディオショウには、沢山の皆様に当社ブースにおいでいただきまして大変ありがとうございました。おかげさまで、成功裏に終演を迎えることができました。オーディオショウ全体では、昨年とほぼ同じ入場者であったことがその後、事務局から連絡がありましたが、当社ブースにおきましては少なくとも昨年の3割増し以上のお客様をお迎えいたしました。CECブースがそれほど広くないために、とりわけオーディオ評論家の諸先生方の講演の際には、せっかくお見えいただいたにもかかわらず入室いただくことができなかった場面も多く、大変申し訳なく存じております。

このインターナショナルオーディオショウでご紹介いたしました製品のうち、TUBE53 LTD.は本日現在既にアップグレードサービスを実施しております。ショウ直後からお問合せが相次いでいますが、現在TUBE53をお持ちの皆様の中でアップグレードをご希望の場合には、お買い求めいただきましたディーラー、専門店様にご相談下さい。当社へ到着後、10日間から2週間の間に作業を完成しお届けできるようになっております。

また、ショウの会場で最も多かったご質問は、来年度春までに開発予定のTL1N(New)の予想価格でございました。技術試作品を出品させていただいた次第ですが、現在量産にむけて細部の設計の詰めと平行して、部品業者様と部品加工手順、価格の交渉に入っている段階です。オリジナルのTL1を発表いたしまして既に10余年を経過いたしております。アルミ材を多用する設計になっている関係上、やはり筐体部分の原価に占める比率が高く、この間の材料費の高騰を加味して、何とか70万円前後で発売にこぎつけることができればと考えております。

昨年とまったく同じスケジュールとなりましたが、東京インターナショナルの後、音楽評論家、谷口静司氏の主催する「第235回さっぽろAVシアター」(10月28日)に参加いたしました。今回は、最新のTUBE53 LTD.と今年2月に発表いたしましたAMP53を比較試聴の形で、札幌の皆様にご試聴を仰ぎました。真空管アンプになじみの薄い皆様にもお楽しみいただけたのではないかと自負いたしております。改めまして、ご出席の皆様、会場関係者の皆様と、主催の谷口静司氏に当社製品を紹介する機会をいただきましたこと、心から感謝申し上げます。

この催しで最も印象的であったことですが、電源ケーブルの変更による音質への影響力の大きさを、お集まりいただいた皆様とともに実感いたしました。当社製品に付属させていただいております電源ケーブルは、一般家庭電化製品のそれとは一線を画すグレードのものと自負いたしておりますが、ケーブル単品としてハイエンド業界に誇るレベルではありません。会場で谷口氏が使用されたACケーブルは、CAMELOT(サエクコマース社取り扱い)とゾノトーン(トライオード社取り扱い)の2種類でした。価格を考慮せずに音質の向上度合いを比較しますと、CAMELOTに軍配があがるのですが、ゾノトーン・ケーブルの5万円という価格を考慮すると(前者は17万円)、ゾノトーンのコスト・パーフォーマンスには脱帽の感がありました。電源ケーブルの改良による、オーディオシステム全体の音質グレードアップは、最も簡単で、最も効果の上がる方法であると確信するに至りました。これは、当社でも是非開発の対象にすべきであると強く感じたところです。

他方で、当日演奏されたCDや録画放送の中で最も印象に残ったのが、ラデク・バボラーク(ホルン奏者)のJ.S.バッハ、組曲第4,5番でした(EXTON OVCC-00050)。ベルリンフィルの主席ホルン奏者が、バッハの無伴奏チェロ組曲に挑んだという前代未聞の収録版です。チェロ組曲をホルンで演奏するなどという、私のような素人には不可能としか考えようもないことを、ものの見事にやり遂げ、かつ独特の音楽世界を繰り広げている様にはまったく驚嘆いたしました。このように特異な、かつ素晴らしい演奏曲を探し出す、谷口静司氏の慧眼にはいつも感服いたします。当社の今後の試聴会での選択肢の一つに是非加えたいものだと思っております。今年の札幌はこのディスクを発見しただけで出かけた価値が十分ありました。このディスクは、おそらくこのホームページの「Ken Ishiwata Web.Link リンクの友」の「クラシック新譜・演奏会・甘口時評・谷口静司」にて近日中に紹介されることと思います。アクセスしてみてください。

さて2007年も今月を含めて2ヶ月を残すのみとなりました。当社にとりましては、まだ新製品AMP6300を皆様にご紹介するという大きな仕事が残っております。皆様にとりましても、年初に立てられて計画の最後の仕上げの段階に入られているのではないでしょうか。マラソンにたとえれば、最後のやま場です。急速に冬本番となっていく中を、皆様とともに頑張りたいと思っております。風邪などお召しになられないようお過ごし下さい。




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