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ホーム/コラム/徒然野鳥記/第45回セイタカシギ


第45回 2005/8/01
セイタカシギ


(43)セイタカシギ「チドリ目セイタカシギ科」seitakashigi1_300
    英名:Black-winged Stilt
    学名:Himantopus himantopus
    漢字表記:丈高鴫(鷸)
    大きさ:32cm

暑い夏を迎えています。今回は、この猛暑の中、なんとなく涼しげに見える、スマートなシギ、セイタカシギをご紹介しましょう。背が高いというより、きれいな濃いピンクの脚が長いシギです。英名の方が外観的な特徴をストレートに表現しています。Black-winged とは翼が黒い、Stilt とは竹馬のことですから。英和辞典ですと、Stilt 一語でセイタカシギをも指すようです。

白い体、真っ黒な羽(よく見るとカラスのように若干青い光沢があります)、ピンクの長い脚、黒く長い嘴。絵になる野鳥です。記録によりますと、1975年に愛知県のとある干拓地で繁殖が確認されたのが最初で、その後、1978年に千葉県、東京都の東京湾岸でも繁殖が観察され、これらの地域では留鳥として一年中見ることができます。それまでは冬に飛来する珍しい冬鳥、迷鳥、もしくは旅鳥とされていたようです。今では、南は沖縄に至るまで日本全国で海辺、海岸に近い水田などで観察されています。

世界的な生息域はかなり広く、私自身が国外で観察できたのは、スペイン・マジョルカ島、アメリカ・ロサンゼルスですが、それ以外では、南アメリカ、中央アジア、インドシナ、アフリカ大陸から、オーストラリア、ニュージーランドでも点在的に生息しているといわれています。東京湾岸などは汽水域ですが、一般的には休耕田を含めた淡水域を好むとされています。

このセイタカシギの背中(翼)の黒い部分ですが、個体差によって、頭部から目元にかけて黒班が表れるものと、頭部にはまったく黒班が表れないものとがあります。夏羽では、オスの背中の黒班は非常に鮮やかになりますが、メスは茶褐色味を帯びてくすんで見えます。タイトルは、抱卵するメスに寄り添うオス、また下は交尾する番(つがい)のセイタカシギで、いずれも千葉県谷津干潟で撮影したものです。

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一度の営巣で3〜4個の卵を産み、雌雄交代で抱卵、育雛します。魚類、甲殻類、昆虫、ゴカイそれにオタマジャクシなどをエサとします。「ピューイッ、ピューイッ」とかなり大きな声で鳴きます。また、飛翔中には、長い脚が尾の部分からかなりはっきりと出ていることが判ります。 一見大人しそうに見えるセイタカシギですが、時として激しく争うことがあります。下の写真をご参照ください。

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世界的な環境破壊が進む中、多くの鳥がその個体数を減らし、絶滅危惧種に認定されていますが、このセイタカシギのように、迷鳥、珍鳥といわれていた種が、個体数を増やしているのはなんとも嬉しいものですし、再び迷鳥、珍鳥といわれることがないように環境の保全に努めたいものです。

注:写真は、画像上をクリックすると拡大します。